中小企業お役立ち大百科

法人と個人企業

 独立し創業するとき、事業を法人で行うべきか個人事業で行うべきかを悩む人も多いかと思います。どちらを選ぶかについては多くの判断基準が考えられますが、それぞれに詳しく説明することはこの紙面の役割ではありませんので、大まかな考え方をご説明します。また、ここでいう法人とは、一般的に「株式会社」と「合同会社(LLC)」を想定しています。
 判断基準は下記のようなものが考えられます。

法人を選択する理由

  • ① 取引相手がある程度の規模以上の会社であり、取引先を法人に限っているから。
  • ② 社外からの資金の調達が可能だから。
  • ③ 法人は信用力が高いと言われているから。
  • ④ 税法上有利だから。
  • ⑤ 個人事業は、売上金回収の時、所得税を源泉徴収され、資金繰りを圧迫するから。
  • ⑥ 法人は有限責任だから。

など

個人事業を選択する理由

  • ① 法人である必要がないから。
  • ② 法人設立に費用がかかるから。
  • ③ 個人事業は、従業員が4人以下の場合社会保険の加入義務がないから。
  • ④ 確定申告が比較的容易だから。
  • ⑤ 法人だと赤字でも都民税の均等割りを収めなくてはならないから。

など

 港区で創業される事業の場合、法人を取引相手にする事業、ネット販売などの場合に法人で創業することが多く、飲食業、美容院など個人相手の事業の場合個人で創業することが多いといえます。法人税や所得税に関する節税に関しては、事業規模や会社の成長の度合いによって判断が異なりますので、税理士に相談されることをお勧めします。消費税については、売上が1000万円を超えると課税義務がありますが、創業後2年間は売上高にかかわらず納税の必要がありません。個人事業は法人化すると、その時点からまた2年間消費税が非課税となるため、飲食店などは一旦個人で創業し、2年後に法人を設立することも少なくありません。

 また、法人の場合確定申告を税理士に依頼することが多く、その費用もばかになりません。売上が1000万円を超えないレベルであれば、自身で個人事業として確定申告することはそれほど困難ではありません。法人であることを求められていないのであれば、事業規模が大きくないときは個人事業で十分といえます。

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