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歴史散歩!
司馬遼太郎が歩いた“赤坂”〜『街道をゆく』赤坂散歩から〜

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  5. 乃木坂
  6. ソバと穴
  7. 赤坂の閑寂
  8. 坂のあれこれ

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【6】ソバと穴

蕎麦のウンチクを楽しむ

各地を旅する紀行文では名産品や珍味の紹介は必須ですが、「街道をゆく」ではあまり登場しません。それが特徴の一つでもありますが、珍しく“ソバ”が話題にのぼります。

〈…京阪はウドン圏である。これに対し信州から東はソバ圏であることはよくいわれる。京阪では看板に「うどん」と書かれた店でもソバを出す。一方、東京では「そば」という看板の店でウドンも出す。主従、逆である。上方(かみがた)ではソバが従だから、一般的にいって、とくにうまくはない。主(しゅ)であるウドンを注文するほうが無難だが、この法則(?)は東京では逆になる。ウドンがまずく、格段のちがいでソバがうまい。〉

そしてソバのウンチクを披露しながら、話は江戸の文化にまで展開していきます。

〈…ソバは人を狂わせるものらしい。落語にもいくつかのソバを媒(なかだち)にした物狂いの滑稽談があるが、ソバは病みつきの通をつくるだけでなく、研究者までつくる。物狂いとか数奇(すき)こそ文化というものなのである。ウドンにはざんねんながら、そんな鬼気がない。それとも、上方文化にくらべて、江戸文化というのは、数奇の傾斜がはげしいのだろうか。数奇はむろん室町・桃山のことばで、京からはじまったものである。(中略)数奇の気分は、大名のあつまる江戸へ行ったのであろう。ただし茶や茶道具に凝るのではなく、ソバ狂いをつくった。…〉

そして司馬が昼食時に目当てとするソバ屋を訪ねます。

〈…あいにく満員で、しばらく待った。待ちつつながめると、客の半分はどこかのオフィスから出てきた重役ふうの老紳士で、なかには好みのいい和服姿の中年婦人もいた。みなソバにはうるさそうな人達だが、かといってソバで会社をつぶす心配はない。とはいいつつも、昼めしを食うというより数奇を食うという風韻で食っている。〉

ここで紹介された蕎麦屋・砂場は現在も営業中です。赤坂の裏通りにあり、周りをビルに囲まれた数寄屋造りの木造一軒家です。お店の佇まいは作者が訪れた頃とあまり変わらないはずですが、その周辺は新たに「赤坂サカス」が開業するなど大きく様変わりしました。


  • 本の中で紹介されている蕎麦屋の老舗「砂場」。数寄屋造りの木造一軒家です。

  • 司馬も歩いた山王下(さんのうした)あたり。高層ビルが建ち並び、当時とは様変わりしました。

※上記写真をクリックすると大きな写真が見れます。

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