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◆元麻布・善福寺◆

高台から低地まで起伏に富み、住宅地から商店街までとその雰囲気にも懐の深さを感じる街「麻布十番・元麻布」エリア。駅を降り立ってすぐにある麻布十番商店街は、麻布山善福寺の門前町として、また物流の要所である古川がこのエリアを流れていたため、荷揚げ場があったことなどで発展した、300年以上もの長い歴史のある商店街です。港区の前身である区のひとつ、「麻布区」と呼ばれたこの元麻布エリア。この街が発展する大きな推進力となったのが、「麻布山善福寺」です。

天長元(824)年、遣唐使の一員として留学僧となっていた弘法大師空海聖人が、帰国して開山したのが、この「麻布山 善福寺」です。東京都内のお寺の中では、浅草寺に次ぐ歴史のある寺院で、鎌倉時代に入ってから親鸞(しんらん)聖人とのご縁によって浄土真宗に改宗。その教えを広めようと尽力すると共に、時代の幕府と良好な関係を保ち、手厚い信仰を受けてきました。

寺に向かうまっすぐな道の先には、うっすらと色づいた木々に彩られた善福寺の門が見えています。門をくぐると、正面には静かなたたずまいの本堂があります。開山した時の本堂は消失してしまったとはいえ、現在私たちが見られる本堂も、かつて徳川家康が京都に東本願寺本堂として建立したものを移築した、という由緒正しい建物です。

  本堂向かって右手に、アメリカ合衆国公使タウンゼント・ハリス公の碑が立っているのは、安政5(1858)年、日米修好通商条約の締結に基づき、善福寺境内にアメリカ公使館が設けられたためです。立派なひげが印象的なハリス公の碑を優しく見守るように立つのは、すらりと背の高いイチョウの木です。紅葉が始まれば、あたりに黄色い葉をたくさん落として、境内に色を添えてくれるのでしょう。

 本堂向かって左手には墓所があります。その入口を守るように立つのが、大きな親鸞聖人の像です。少し高いところから、寺全体を見守っているかのような荘厳な姿です。
 墓所の入口左手には、東京最大のイチョウ「善福寺の逆さイチョウ」があります。伝説によると、親鸞聖人が自ら植えたとも言われ、聖人が地面についた杖から生えてきたという故事から「杖イチョウ」という呼び名も残されています。樹齢760年以上というその姿は、幹の周りが約10.4m、「逆さイチョウ」の名前が表すとおり、根が下からせりあがって、垂れ下がった枝が下へ下へと伸びているかのような、奇妙で迫力のある様子を見せてくれます。
戦火に焼かれ、一時は枯死の危険もささやかれていましたが、すっかり元気になった現在は国の天然記念物にも指定され、毎年秋になるとその大きな姿に見渡す限りの黄色い葉をつけて、見る人の目を楽しませてくれるのです。

うっすらと色づき始めた木々が美しい、善福寺入口 かつては京都の東本願寺本堂として建立された本堂 ハリス公の碑と脇に立つ背の高いイチョウの木
うっすらと色づき始めた木々が美しい、善福寺入口 かつては京都の東本願寺本堂として建立された本堂 ハリス公の碑と脇に立つ背の高いイチョウの木
墓所の入口から境内を見守る親鸞聖人の像 独特の垂れ下がった枝が迫力のある「逆さイチョウ」
墓所の入口から境内を見守る親鸞聖人の像 独特の垂れ下がった枝が迫力のある「逆さイチョウ」
 
※上記写真をクリックすると大きな写真がみられます。
information
●所在地 港区元麻布1‐6‐21
●交通 都営大江戸線「麻布十番」駅より徒歩10分
東京メトロ南北線「麻布十番」駅より徒歩5分
◆お問い合わせ 麻布山善福寺 電話03‐3451‐7402(代)

 

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