芝公園の中心部に居を構える「増上寺」は、徳川家の菩提寺として長い歴史を持つお寺です。日比谷通りに面して建つ、赤い姿が印象的な「三解脱門(さんげだつもん)」は、東京都内最古の建築物にして、東日本でも最大級の大きさを誇る重要文化財です。その名前は三つの煩悩(ぼんのう)である「むさぼり・いかり・おろかさ」を解脱するという意味があります。
ここから正面の大殿(たいでん)本堂に向かう道のりは、俗世から極楽浄土に至る世界を現しており、「三解脱門(さんげだつもん)」で煩悩を捨てた後は、阿弥陀仏の48願にかけて、48間(1間=約1.8m)離れたところにある大殿(たいでん)を目指して歩きます。大殿(たいでん)に登る階段は、25菩薩を表す25段。そこを登りきると、西方極楽浄土と同じく西に位置する、ご本尊阿弥陀仏にお参りすることが出来るのです。
また、大殿向かって右にある「安国殿(あんこくでん)」には、かつて徳川家康公が出陣の際に戦勝を祈願したという、霊験あらたかな阿弥陀仏「秘仏黒本尊(ひぶつくろほんぞん)」が祀られています。幾多の災難をものともせず勝利したのもこのご本尊のご利益と言われており、必勝祈願、災難よけを願う参拝客に人気の場所ともなっています。 |