中小企業お役立ち大百科

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DES(債務の株式化)とは

DESとはDebt Equity Swapの略であり、企業再建の一手法として用いられています。つまり借入金を返済するかわりに自社株式を発行し借入金を減少させるというものです。これは有利子負債を減少させ資本を増加させるという効果をもちます。有利子負債の減少は毎期経常的に発生する支払利息を減少させ、資本の増加は自己資本比率を高め財務体質の向上をもたらします。また、金融機関側からは貸付金を減少し株式を取得することによって融資先の経営に関与し企業経営の健全化を促進するという効果があります。最近では飛島建設や日産ディーゼル工業などがデット・エクイティ・スワップを行っています。

中小企業向けデット・エクイティ・スワップ

これまでデット・エクイティ・スワップは主として上場企業等の大企業を対象に行われてきましたが、信用金庫などでは中小企業等を対象としたデット・エクイティ・スワップを促進しています。例えば湘南信用金庫では中央青山監査法人と提携して地元企業の再建に乗り出しています。また、デット・エクイティ・スワップの手法としては、社長などからの借入金を対象にして自社株式を発行し債務超過の状況を改善するというやり方もあります。

万一、事業がおもわしくなく、その対策・手続を私的整理の範囲内で行おうとすると、裁判所が選任する検査役の検査を経なければなりません(商法280粂ノ8)。これまでは、この検在役の検査に時間がかかるために実用的でないと言う批判がなされておりました。ところが、最近、東京地裁民事8部では、検討の末、債権の額面額での現物出資を認めることとすることに運用変更したので検査役検査は短時間にしかも僅かな費用ですませることが可能となり、私的整理等での再建支援策としてDESが各段と行いやすくなりました。この方法ですと、債権者である金融機関の株主から見ると債権と株式を等価とみた交換であり、もし、債務者企業の株価が上昇すれば、保有株の価値の増加となるし、債務者企業にとっても元利金の返済義務はなくなるので、著しくキャッシュフローに貢献することとなります。ただし、この手法は、債権者が取得する株式に流動性が確保されていることが条件ですで、その対象は上場企業もしくは再建後2〜3年内に上場が可能な企業でなければ、実施することの経済的合理性がなくなることに注意しなければなりません。(なお、一般の中小企業の場合は、オーナーの企業への貸付金を株式と交換するDESということは考えられます)。

「事業再生アドバイザー講座テキスト3」より該当部分抜粋(銀行研修社発行)

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