中小企業お役立ち大百科

社内体制の整備

 事業承継を円滑に行うためには、社内の体制整備が欠かせません。体制整備とは、組織的な整備(新しい部署の設置、権限移譲、様々な規程類の整備など)と、人的な整備(現古参幹部の処遇、後継者の補佐の選定など)に分けて考え、事業承継を行うまでに整備していくことが肝要です。

1.組織的な整備

(1)新しい部署の設置

 創業経営者が経営している時は、創業者から一人ひとりの担当者に直接業務を指示することがほとんどです。これですべて業務が回りますので、創業経営者は組織を作る必要を感じません。しかし、同じようなことは後継者にできませんので、これを補うために、組織で仕事ができるように「組織の整備」をしなければなりません。

(2)権限の委譲

 組織を作り組織を機能させるためには、組織の長に権限移譲をしておくことが必要となります。権限委譲しなければすべて社長に伺いを立てて業務を行うことになり、業務が停滞することになります。また、組織の長の自主性を奪うことにもなります。

(3)定款・就業規則・役員退職金規程などの整備

 中小企業では、この類の整備が著しく遅れています。事業承継を機に整備して、規則に基づく組織運営に移行していかないと企業の発展はありません。

(4)人事評価システムなどの整備

 従業員にやる気をだして働いてもらうためには、公正・公平な評価が欠かせません。そのためには、しっかりとした人事評価システムを作っておくことが肝要です。

2.人的な整備

(1)現古参幹部の処遇

 後継者に経営を承継する場合、古参幹部をいかに処遇するかが大きな課題になります。古参幹部といってもその立場と年齢によって対応を分けて考えなければなりません。
 古参幹部が番頭の地位にあり、年齢も退職年齢を超えているような場合は、前経営者の交代に伴って退職していただくのが良いでしょう。しかし、番頭の地位にあり50代前後であれば、後継者を支えて仕事をしていただくという選択が良いと思います。「使いづらい」「指示に従ってくれない」などの声を聴きますが、それは後継者の指示の出し方に問題があるからであり、謙虚にものを考えるべきと思います。

(2)後継者の補佐の選定と育成

 後継者を支える人材については早くから確保して、将来の番頭候補と位置付けて後継者と一緒に育成していくことが理想的です。その場合、後継者よりも年齢が若く、優秀さよりも誠実な人柄の人材を選定することが肝要です。また、できれば複数の人材を確保して、万一ひとりが退職しても大丈夫なようにしておくことが望ましいといえます。

中小企業基盤整備機構
http://www.smrj.go.jp/sme/succession/index.html

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