中小企業お役立ち大百科

後継者の育成

 中小企業経営者は、高度な経営判断とともに、直接現場を取り仕切るための多面的な能力や知識も要求されます。このような能力は短期間で習得することが不可能ですから、育成計画を作成して長期的に取り組む必要があります。

1.社内での育成

(1)各部門を経験させる

 後継者に仕事を覚えさせるには、直接経験させることが一番効果があります。少なくても2~3年ぐらいずつ主要な部門(例えば、営業部門、製造部門、経理部門など)を経験させ、その部門の仕事を修得させておけば、経営者になった時の経営判断に大いに役立ちます。そうしないと、経営者の地位にある限り部下の報告を鵜呑みにして経営判断をすることになります。

(2)早い段階で責任ある地位に付ける

 その地位につかないと分からないことがたくさんあります。後継者は促成栽培しなければなりませんので、他の社員と違って業務を早く覚えさせるために、早くから責任ある地位につけていく必要があります。そして、経営に対する自覚と責任感を醸成するとともに、管理者としての経験も積ませることが重要です。

(3)現経営者による直接指導

 経営判断には、“経営哲学”や“勘”が重要な役割を果たしますので、現経営者から後継者に直接、的確に伝授する必要があります。これらは、言葉だけで伝えるのではなく、日常の仕事を通して繰り返して伝えることが大切です。

2.社外での育成

(1)他社勤務をさせる

 子供に承継する場合は、早くから後継者育成に取り組むことができますが、その一番の育成方法は、学校を卒業したらすぐに他社で勤務経験をさせることです。他社では使われる立場に置かれますので、従業員としての考え方を身をもって知ることができ、人間として視野を広げることができます。他社の経営を知ることにより洞察力も身に付けることができます。また、様々な人と交わることにより人脈も形成することができます。
 しかし、あまり長く他社に勤務させるとその会社の社風が身についてしまい、会社に戻った時に弊害になることがあります。そのため、他社勤務期間は、長くても数年ぐらいに抑えるようにすることが大切です。

(2)経営塾に入らせる

 中小企業の場合、社内で継続的・体系的に教育することは不可能です。そこで、経営塾などに通わせて、経営に関する知識を体系的に身に付けさせることが重要です。知は力といわれています。また。塾には他社の後継者もくることから人的ネットワークができることになるでしょう。また、後継者としての悩みも語り合える仲間ができるでしょう。

中小企業基盤整備機構
http://www.smrj.go.jp/sme/succession/index.html

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