中小企業お役立ち大百科

対象市場でのポジショニング分析、価格設定シュミレーション

 前項は、輸出先と貿易条件に合意し、輸出者が負担するコスト要素が確定したので、皆様方の希望するマージンを勘案した価格提案が可能となる所まで説明しました。
 貿易条件がFCA横浜(横浜のコンテナヤードで所有権/リスクが輸入者に移転)の場合、皆様方は、国内取引と同様に、例えばマージンを含む卸売価格に横浜までの輸送費/輸出通関費用を加算した価格見積を提示することになります。
 価格見積を提示したにも拘らず一向に返事がない、何故でしょうか?輸入者は、提示された価格に、輸入者が負担しなければならない国際輸送費/輸入関税/自社のマージン/輸入国での国内輸送費/消費税( VAT )などを積算します。その価格で、輸入国の一般消費者が、競合品/類似品と比較検討し、果たして、皆様方の商品を購入してくれるか否かの判断をしなければなりません。もし、競争力がないと判断すれば、輸入を諦めるか、値引き要請がなされることになります。
 逆に、直ぐに価格合意の返事が来る場合、契約成立ということで、皆様方にとっては嬉しい話ですね。後で、輸入国の一般消費者に亘るまでの一連のコスト試算をしてみたら、本来もっと高い価格で輸入者に販売してもよかったのだと気が付くことがあります。
 ポイントは、貿易条件がFCA横浜であっても、価格見積を提出する時に、輸入国での競合品/類似品の価格を想定することが重要です。その為に、輸入国で、皆様方の商品の競合品/類似品をピックアップ、ポジショニング・マップで比較検討し、輸入国の一般消費者が購入可能な価格を想定してください。続いて、その想定価格から、コスト計算のシュミレーション・シートに基づき、逆算して、FCA横浜の価格を導き出してください。そして、皆様方のマージンも確保され、且つ取引が成立する可能性の高い適正価格で見積書を作成してください。

 見積書の作成については、「販売チャンネル/顧客ターゲットへの見積書や契約書の作成方法」で詳しく説明いたします。

BACK