中小企業お役立ち大百科

法人 決算・申告の手順

 決算事項と申告で調整する事項について整理します。

1.普通法人(大法人/中小法人)

 法人税法では、資本金(出資金)が1億円を超える法人を大法人、1億円以下の法人を中小法人として区分しています。中小法人の税率は年所得800万円以下の部分には、低減税率が適用されます。また、中小法人には、次の通り、税法上の優遇措置がとられています。

  • 交際費
    中小法人は一定額までは損金算入です。大法人は交際費の一部が、一定額まで損金算入。
  • 貸倒引当金
    貸倒引当金の損金算入限度額は、実績率だけでなく法定繰入率も認められます。
    大法人は銀行・保険業等以外は全額損金不算入です。
  • 試験研究費
    試験研究費を支出している場合の法人税額特別控除制度などがあります。
  • 地方税
    小さな会社ほど税負担が少なくなるような仕組みになっています。

2.会計期間と税務申告

 銀行業等を除き、任意の期間を定めることができます。例えば「9月21日から翌年9月20日まで」とすることもできます。原則として事業年度終了日の翌日から2ケ月以内に税務申告(確定申告)をしなければなりません。

3.決算手続き

 会社の決算は会社法等の法令に従って実施しなければなりません。
監査や株主総会等については、会社法に規定があります。
決算書類(貸借対照表、損益計算書等)の作り方については、会社法に規定があります。税務申告については、法人税法及び地方税法に規定があります。

 原則として、新事業年度開始日 (事業年度終了日の翌日) から2月以内に税務申告をしなければなりません。また、株主総会の5週(資本金1億円超の法人は7週)前までには監査役へ計算書類を提出しなければなりません。決算は正確でなければなりませんが、同時に迅速でもなければなりません。

 なお、税務申告は申請をすれば期限を1ケ月延ばすことができますが、その間の利息相当分を上乗せして税金を払わなければなりません。

3.法人税等の扱い

損益計算書は、次の順に記載していきます。

経常損益の部  
営業損益 売上高-売上原価-販売費・管理費
営業外損益 受取配当金・受取利息-支払利息など
差引経常損益  
特別損益の部  
税引前当期損益  
法人税等 当期分の法人税・住民税・事業税の年額です
税引後当期損益  

 会社の支払う税金のうち主なものは法人税、法人住民税(以下住民税)、事業税、消費税です。法人税等は特別な税金です。会社の損益計算上は「費用」ですが、損益計算書では最後に別個に記載します。

 税抜経理の場合の消費税は税法上も損金(費用)ですから、上表の「営業損益」の欄に「租税公課」の一部として記載します。

 法人税は国税ですから、申告書は所轄の税務署に提出します。なお、消費税は国税分と地方税分を1枚の申告書に記載し、申告書は所轄の税務署に提出します。

 地方税は道府県民税、事業税、市町村民税の3種類です。道府県民税、市町村民税を併せて通称「住民税」といいます。東京都の区部に所在する会社は、道府県民税と市町村民税を併せた「都民税」を所管の都税事務所へ申告・納付します。

 事業税は都道府県が徴収しますから、道府県民税と事業税は申告書の用紙が1枚になっています。東京都の区部に所在する会社は、都税事務所へ法人の都民税とあわせて申告して納めます。

国税庁 法人税
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/hojin.htm

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